臨時国会を振り返って

今回の臨時国会は、参院選で示された民意に真正面から向き合う姿勢を示せたのか、厳しく問われる内容でした。

自民党内の権力争いにより、物価高や将来不安への対策が遅れ、政治が本来果たすべき役割が後回しにされたことや政治とカネの問題の決着をまたもや先送りにしたことは国民の感覚から大きく乖離していたと言わざるを得ません。

外交をめぐっても、懸念が残りました。
台湾有事をめぐる答弁について、歴代の首相は、日中関係や国際社会に与える影響を考慮し、極めて慎重に言葉を選んできました。今回の高市首相の答弁は、踏み込み過ぎで、勇ましさを前面に出した印象でした。官僚を頼らず、首相一人で答弁の準備を進めていたようですが、歴代内閣の公式見解を越えた発言により、日中関係に新たな緊張を生じさせたことは、極めて残念です。

補正予算について、私たちは反対の立場を取りました。
今回の補正予算は、編成の時期が遅れたうえ、規模が過大で、内容も国民生活への即効性に欠けるものでした。物価高の影響を最も強く受けている中・低所得層への支援は十分とは言えず、基金の積み増しなど、緊急性に疑問の残る支出も含まれていました。
こうした問題点を踏まえ、立憲民主党は初めて公明党と共同で、国民生活に直結する支援を優先し、不要不急の支出を見直す予算の組み替え動議を提出しましたが、与党の反対により否決され、政府原案がそのまま成立する結果となりました。

年末年始、厳しい寒さとなりますが、しっかりと地域を歩き、日々の暮らしの中で感じている国民の皆様のお声に耳を傾けていきたいと思います。

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