7月16日(水)
早起きして30分ほど散歩に出かけた。PM2.5の影響でさぞや息苦しいだろうと思いきや、夜半に雨が降ったせいか意外にもひどくない。ホテルの水道水が飲めないのでペットボトルの水を買う。二十数年前に留学した頃の中国と変わらず、いまだに安心して水道水を飲めない。
目覚ましく変化を遂げ発展した部分とそうでない部分。衛生や安全、人命に関わることは後に回されている。街に出ると、電動自転車が圧倒的に増えたことに驚く。銀行がやたらと多く目につく。そして空きビル、空きテナントも。
午前10時~人民大会堂で、中国共産党政治局常務委員の劉雲山氏と会談。続いて、中国共産党中央対外連絡部にて王家瑞氏と会談。
午後は、共産党青年団中央書記処第一書記の秦宜智氏。夜は、中日友好協会会長の唐家せん氏と会談。分刻みでスケジュールが進んだ。
どの会談でも、まず、中国通の海江田氏に対する長い間の友情や民主党に対する期待感が表明された。国交正常化以来、今の日中関係は最も多くの困難に直面し、複雑に同時に問題が発生している。非常に遺憾であり、日本は、誠意と行動によって両国の関係改善に努力すべきだ。との趣旨が表明された。さらに日本は、中国を敵視しないでパートナーとして見るべきだとも言われた。中国政府は、歴代政権が認めてこなかった集団的自衛権行使容認に大きく舵を切った安倍政権を警戒しているようだった。日本は再び軍国化するのではないか。小泉総理の靖国神社参拝により日中外交は停滞したが、その後の第一次安倍内閣で、総理自身が最初に中国を訪問して日中関係を立て直した。なのに、なぜ自らそれを壊すような言動をするのか。根深い不信感がある。
海江田代表からは、民主党政権は歴代内閣が継承してきた歴史認識を重視している。尖閣諸島の領土については譲れない。領海・領空でのトラブルや危険を回避するため両国の対話、メカニズムを実現すべきだ。中国の軍事強化は、日本だけでなく近隣諸国から注視され批判されている。大国としてのふるまい、責任を果たすべきではないか。首脳同士が、直接会い、胸襟を開いて話し合うべきで、11月のAPECにおいて安倍総理、習金平国家主席による会談が実現されるよう要望した。