5/18(月)
民主党文部科学部門のメンバーで、つくば市の小中一貫校春日学園の視察を行いました。
小中一貫校を新たに学校の種類として制度化する改正案が国会に提出され、今週から文部科学委員会で審議が始まります。審議を前に実際の小中一貫校を視察し、審議に生かすことが今回の目的です。
教育日本一を目指すつくば市は、市内すべての小学校、中学校の小中一貫教育に取り組み、中でも春日学園は、施設一体型の一貫校として平成24年に開校しました。
電子黒板、デジタル教科書、タブレットPCの活用等のICT教育、9年間の教育で考える力をつけさせるアクティブ・ラーニングの実践等、先進的な取り組みを実施し、学力の向上、論理的な思考力の育成、中1ギャップの解消による不登校の減少等、目に見える効果を上げています。
教員については、小学校、中学校の免許併有を原則とし、兼務発令でどちらの教壇にも立ち、授業を行っています。それでは教員の負担が大きいのではと懸念しましたが、子どもの学力向上が目に見えて分かるので、とても充実しているとのお話でした。
また、春日学園は子どもの学力向上のために小中一貫校を導入していますが、他方で、過疎化で学校の存続が危ぶまれ、地域や保護者の理解が得られやすい小中一貫校という学校の統廃合の目的のために導入している自治体もあります。そのような場合、形だけ作って中身が伴わないため、失敗するところもあるようです。今回の改正によって、文科省が地方の過疎化対策として小中一貫校を後押ししていくことがないよう質していかなければなりません。
また、教員免許についても、小中両方の免許を併有している教員がいる自治体は少ないのが現状です。一部の教員に負担がかからないよう、教職員定数の柔軟な対応について文科省の考えを聞いていかなければなりません。
実際の教育現場を視察し、先生方や教育長のお話を聞かせていただいた中で、どのような問題点があるのか認識することができました。今週から始まる委員会審議に反映させていきたいと思います。