2月17日(水)
弛緩しきった安倍政権・自民党の暴言が止まりません。来る参議院選挙で政治に緊張感を取り戻す必要性を日々痛感しています。
今度は、自民党の参議院議員が憲法審査会において「日本がアメリカの51番目の州になれば、集団的自衛権などは全く問題にならない」「アメリカの51番目の州になることについて憲法上、どんな問題があるのか」などと発言しました。
日本の国会議員が、しかも憲法という根本規範について議論する場で、なぜ国家の独立を否定するような発言ができるのか。驚きです。米国は日本にとって最も大切な同盟国ですから、あらゆる分野で協力関係を深めることは当然ですが、それは主権国家として対等な立場でやるべきことです。そんな基本も踏まえていない自民党議員の発言には開いた口がふさがりません。国会議員としての資質を問われる発言です。
さらに、この参議院議員は「今、アメリカは黒人が大統領になっている。これは奴隷ですよ、はっきり言って。まさか、建国当初に黒人、奴隷が大統領になるなんて考えもしなかった」とも発言しました。公民権運動の先頭に立ったキング牧師が「私には夢がある」という有名な演説を行い、黒人と白人の融和を訴えたのが1963年。奴隷解放宣言から100年も経った後のことでした。キング牧師は志半ばにして兇弾に倒れましたが、米国の歴史は人種差別との戦いの歴史でもありました。
アメリカ社会は今でも根強く残る差別と偏見を乗り越えようと不断の努力をしています。その先頭に立っているのがオバマ大統領です。それを全部捨象した「奴隷が大統領」という発言には人権感覚の微塵も感じられません。
政治に緊張感を取り戻すために戦わねばなりません。