4月1日(金)
「大企業の業績回復の果実が、国内の中小・小規模企業、そして、その従業員の皆さんに、行き渡らないようであれば、アベノミクスは失敗であると、私は考えています。」
これは2013年12月に安倍総理が行ったスピーチの一節です。あれから2年半の月日が経ち、アベノミクスは総理ご自身が定義した通りに失敗しました。実質賃金は上がらず、個人消費は落ち込み、格差は拡大し、相対的貧困が拡がっています。私は、こんな状況では消費再増税は不可能だと思います。ましてや金持ち優遇の制度である軽減税率とセットで増税すれば、社会矛盾が拡大するだけです。
「大企業の業績回復の果実」も怪しくなってきました。特に毎日激しく株価が乱高下する中で、安倍政権がGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の内外株式による年金運用を大幅に拡大したことは、結果として国民の不安を煽っています。しかも、過去5年間の運用実績の公表日は7月上旬だったのに、2015年度の運用成績の発表日は何故か7月29日。15年度は景気減速の影響を受け、数兆円規模の損失が出ますよね。参院選が終わるまで隠蔽するつもりですか?さすがに姑息に過ぎると思いますよ。
TPPの交渉記録もそうですが、選挙が終わるまで不利な情報を隠蔽しようとする安倍政権の態度は徹底しています。「民は之に由らしむべし。之を知らしむべからず」とでも考えているのでしょうか。SEALDsの奥田愛基さんが民進党結党大会の来賓挨拶で述べた言葉の通りです。「僕らはアホじゃない。政治家の嘘は分かる。」