罪深い「新しい判断」

6月8日(水)

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古賀誠・元自民党幹事長が「アベノミクスは成功したところもあるかもしれないが、それはほんの一部分で、全体から言えば失敗だと思う。ただ、消費増税の先送りは、じゃあどういう状況ならできるんだと。これだけ政局が安定して、支持の高い総理のもとで増税ができないということになれば、いつやるんだという心配は正直ある。」と発言しているのを報道で拝見しました。
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私は古賀氏の懸念を共有します。野党の立場から安倍政権を批判している私ですが、衆議院で3分の2、参議院で過半数をとり、発足から3年半経つのに50%近い支持率がある政権が、今後そう現れるとは思えない。
今の安倍政権で消費税率を10%に引き上げられなかったのだから、もう事実上不可能になった。
そういう見方もあり得るでしょう。
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消費増税について国民の皆様のご理解を得るのは大変難しい。
税と社会保障一体改革法を国会で成立させ、その後2012年の衆議院選挙で大敗した私たちは骨身に沁みて感じています。
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しかし、急速に少子高齢化が進む日本において社会保障を維持していくためには、消費増税は避けて通れない道なのです。
政府は2020年までに基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字化を掲げ、自民党の参院選公約ではこの目標を維持すると謳っていますが、2017年4月から消費増税したとしても難しいと言われていたのですから、もはや達成は絶望的でしょう。
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2019年10月、その時の総理がもし10%への引き上げを再び延期したらどうなるか。
日本の財政に対する世界の信任が、大きく揺らぎかねないのではないでしょうか。
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こう考えると、安倍総理の「新しい判断」は実に罪深いと思います。
2014年11月、総理は消費増税できる経済状況を必ず作り出すと断言し、結局その約束を果たせませんでした。
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失敗の総括なくエンジンを更に噴かされたのでは、国民はたまったものではありません。
総理はあらゆる経済指標が改善している、デフレから脱却したと繰り返し述べていますが、本当ですか?
日銀がマイナス金利までやって金融緩和しているのに、肝心の物価上昇率は目標の2%に遠く及んでいません。
物価が低迷したままなのにデフレ脱却を宣言するのは概念矛盾ではないでしょうか。
とまれ、総括なき暴走に危惧の念を感じているのは、私だけではないでしょう。
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