12月1日(木)
政府、与党は、今臨時国会の会期を12月14日まで延長することを決めたようです。
大きな社会問題となっている過労死を防ぐために、わが党等が既に国会に提出している長時間労働規制法案の審議や、安倍総理の一連の外交日程に対する予算委員会の開催等、国民が求めている議論を充実させるための延長なら理解できますが、そうではなく、協定発効が絶望的となり、もはや成立を急ぐ理由がないTPP法案と、マスコミの世論調査でも反対が多数を占める年金カット法案の成立を急ぐために会期延長するのであれば、言語道断であり、反対です。
そもそも会期内に法案を成立させられなかった原因は、国会審議を軽視する閣僚や自民党議員による数々の暴言や目に余る強引な国会運営にあります。野党に対して「田舎のプロレス」などと平気で発言する感性も信じがたい。政府・与党は、数のおごりによる自らの強行姿勢を猛省して頂きたい!
老後の生活に大きく関わる年金カット法案も、先のTPP法案と同じく、またしても与党による強行採決で衆議院を通過しました。結党以来、強行採決など考えたこともない、とのたまわっていた安倍総理の言葉が虚しく響きます。
過去の例を見ても、国民年金法の重要広範議案は、いずれも30時間前後かけて慎重審議が行われてきましたが、今回の年金カット法案はわずか19時間で審議打ち切りとなりました。国会で議論が深まれば、この法案の問題点が年金生活者に知れ渡ってしまうことを、政府は恐れているのではないでしょうか。
同僚議員の試算では、法案の新ルールを当てはめた場合、今の高齢者の年金は、厚生年金で年間14万円、国民年金で4万円の削減となります。しかしこれだけ大幅な給付削減をしても、将来世代の年金は3割カットされます。政府は年金カット法案を将来年金確保法案と呼んでいますが、いったい何が将来年金の確保なのか、国民の皆さんが納得できるようにきちんと説明して頂きたいと思います。