日本人の誇りと気概。

12月30日  (金)

山崎貴監督の話題作「海賊と呼ばれた男」を、一時帰国中の夫と一緒に観に行きました。「永遠のゼロ」に負けない緻密なキャストとストーリー展開、迫力あるCGには圧倒されましたが、何よりも熱かった頃の日本人の生き様に、恥ずかしながら涙が止まりませんでした。主人公は出光興産創業者の出光佐三をモデルにした国岡鐡造。彼が率いる国岡商店が敗戦から立ち上がって、石油メジャーを始めとする既得権益と戦いながら大企業に成長していくスリル満点の展開は見どころ満載。中でも、国岡商店の虎の子のタンカー「日承丸」が遠くイランから石油を買い付けて、一触即発の危険を乗り越えて無事に帰国するシーンには釘付けになりました。

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メジャーの圧力によって石油供給先を全て封じられた国岡鐡造は、イギリスの石油権益を国有化したために経済制裁の憂き目に遭っているイランからの買い付けを決断します。イギリスは海軍艦船を派遣して、イランの石油を積んだタンカーの臨検を宣言していたので、一つ間違えば生命の危険もある大仕事です。前方から近づいて来るイギリス軍艦に対して、日本とイランは共に独立国である、両国間の交易に介入される言われはないと「日承丸」が打電するときの緊張感! 1953年の日章丸事件という実話に基づいているだけに、当時まだ世界帝国だったイギリスに対して毅然と立ち向かった日本人の気概と勇気に感動します。

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見どころは熱い男達だけではありません。鐡造の最初の妻、綾瀬はるか扮するユキは黎明期の国岡商店を必死に支えますが、子どもができなかったために身を引く決意をし、鐡造と離縁します。その後は生涯独身を貫き、国岡商店について報じる新聞記事を丁寧にスクラップして、親戚の子供たちに鐡造との思い出を楽しそうに語っていたというのです。子供ができないという理由で離縁するなんて、今では考えられないことですが、ユキの健気な気持ちにも涙してしまいました。

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今年は、辛いことの多い一年でしたが、年の瀬に当たって、色んな意味で考えさせられ、勇気を与えてくれた映画でした。野党の一国会議員として新しい年も苦難の連続かもしれませんが、辛いときこそ「国岡スピリット」を思い出して諦めずに頑張ろうと思います。

 


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