5月29日(月)~30日(火)
加計学園獣医学部の新設に関し、安倍総理は、民主党政権下でできなかった規制緩和を私はやり遂げる、との答弁を繰り返しています。毎度のパターンで、野党から図星の指摘を受けると目の色変えて反撃し、民主党政権のことをあげつらい、論理をすり替える。幾度となく繰り返されてきた場面とはいえ、本当に見苦しい。
今治市と加計学園はこれまで何度も特区制度を活用して獣医学部の新設を求めてきましたが、いずれも認められませんでした。その大きな理由は、獣医師の数が足りているからです。獣医師の需給に関し、全体としては不足していないと政府は国会で何度も答弁していますし、これは現在も変わらない政府の基本姿勢です。
総理は国家戦略特区で岩盤規制に突破口を開くと大見得を切りましたが、しかし実際は規制緩和に名を借りた、安倍総理の「腹心の友」への便宜供与と疑われても仕方ありません。参議院の審議では、過去に、安倍総理が加計学園の役員を務め報酬を得ていたことが明らかになりました。長年の友人のための「特別扱い特区」ではなかったのか?公平公正であるべき行政がゆがめられていたのではないか?そういう疑念がさらに大きくなります。
総理のお友達なら、造れないはずの学校ができ、37億円の土地と96億円の補助金がもらえて、ライバル校まで排除してもらえる。
総理夫人のお友達なら、突然、神風が吹いて国有地の価格を8億円も値引きしてもらえる。
加計学園と森友学園は「かけそば」「もりそば」と揶揄されているようですが、この2つの問題は根っこが同じです。
勇気を出して真実を語っても、個人批判され、あったものがなかったことにされる。国民の奉仕者たるべき官僚が、権力者のおぼえ目出度き存在に成るべく、媚び、忖度し、隠蔽する。こんないびつな行政が平然とまかり通る国が、安倍総理の言う「美しい日本」の姿なのでしょうか?
大人は子どもに言います。「嘘を言ってはいけないよ」「お天道様が見てるよ」と。いま、この国のリーダーの振る舞いを子どもたちは見ています。「美しい日本」であるために、ぜひ、真相を明らかにして欲しいと思います。