11月18日(土)~19日(日)
北朝鮮拉致被害者の救出は新潟県民の悲願であり、国民の切なる願いです。2002年の小泉総理による電撃的な訪朝、金正日総書記との首脳会談により北朝鮮は拉致を初めて認め謝罪、柏崎の蓮池さん、佐渡の曽我さん、福井県の地村 さんが帰国しました。飛行機のタラップから降りてきた5人の姿、表情は今も鮮明に記憶に残っています。
以来、15年の月日が流れ、13歳で拉致された横田めぐみさんは帰国できないまま40年という長い時間が経ちました。ストックホルム合意での拉致被害者の再調査は停滞したままで、北朝鮮側はその合意さえ破綻したと一方的に主張しています。9月19日の国連演説において、米国のトランプ大統領が拉致について述べるなど各国首脳の理解と国際社会全体での連携は進展していますが、他方、日本政府独自の、主体的な取り組みがいったいどこまで行われているのか、まったくわかりません。圧力はもちろん必要ですが、対話と交渉が中途半端なのではないでしょうか。米国を標的としたミサイル発射を繰り返すなど、北朝鮮の狙いは米国との直接交渉ではないかとも言われています。だとすれば、安倍総理自らが北朝鮮に乗り込んでいき、金正恩総書記に対してアプローチをかけ、米国との直接対話を実現するためには日本政府との対話と交渉が必要不可欠なのだと知らしめるべきではないでしょうか。北朝鮮から見れば、トランプ大統領と安倍総理はゴルフに興じる大の親友であり、日本は米国と一心同体の関係であって、対話や交渉する相手ではないと見えているのではないでしょうか。日本政府の取り組みは主体性に欠け、何もかも米国任せで中途半端になっているような気がしてなりません。
拉致被害者の家族会は「今年中にすべての被害者を救出せよ」と、安倍政権に対して強く求めてきましたが、その期限も残りわずかに迫っています。県民集会には、横田めぐみさんのお母様、弟さん、曽我ひとみさん、特定失踪者のご家族が出席され、県民の熱意を受けて諦めずに頑張ると決意を述べられましたが、これまで政府を信じてきて良かったのだろうか、という不安と不信も吐露されました。残された時間は多くありません。