11月13日(水)
文部科学委員会では給特法改正案に対する野党質疑6時間が行われ、私も共同会派を代表して40分間、質問に立ちました。
文科省の教員勤務実態調査によると、公立学校の教員は、平均して小学校で月約59時間、中学校で月約81時間の残業を行っていると推計され、いわゆる「過労死ライン」を超えて残業をしている教員は、小学校で約3割、中学校で約6割に上り、教員の長時間勤務が深刻な問題となっています。
過酷な教員の働き方を改革するため、時間外勤務を月45時間、年360時間までとする指針を設け、教員の残業時間を減らし、その上で、休日のまとめ取りができるようにするために「一年単位の変形労働時間制」を導入する内容が今回の改正案です。
しかし、残業時間に上限ギャップを設定したところで、仕事量が減らなければ当然、絵に描いた餅になります。どのように教員の業務を減らしていくのか。その点を中心に文科省を質しました。
教員の勤務時間管理は、タイムカードなどで管理している自治体は半分もなく、多くは本人の自己申告、校長らの現認により管理しているのが実態です。まずは全ての学校がICT等を設置して、客観的な勤務時間管理をすることから始めなければならないのではないか。現状、把握ができない家に持ち帰っての仕事についても、適切に把握する方策がなければ、ますます持ち帰り業務が増加するのではないか。中学校教員の大きな負担となっている部活動指導について、昨年策定された部活動ガイドラインに則って部活動を指導した場合でも、月44時間となり、指針の月45時間近くに達すること。部活動指導員を配置して支援し、教員の業務を削減できると文科省は説明するが、その人員も予算もまだまだ不足していることなど、こういった現状では、教員の業務がすぐに減る状況になく、一年単位の変形労働時間制の導入は、そもそも無理なのではないかと文科省に問いました。
萩生田大臣は現状、支援が足りていないことを率直にお認めになった上で、学校の在り方について、子どもに関わることは全て教員に任せるという意識をみんなが変えて、教員の働き方改革を進めていきたいと真摯な答弁をいただきましたが、まだまだ問題点が多く、今週金曜日にも委員会が開かれ、議論を深めていくことになります。