6月3日(水)
国会は終盤を迎え、17日までの会期末が迫ってきました。黒川前東京高検検事長の違法の疑いがある定年延長問題、常習的に賭け麻雀をしていたにもかかわらず、訓告という軽い処分で辞職させた問題に加え、後手に回るコロナ対策に、国民は怒り心頭です。
そんな中、また新たな疑惑が浮上しました。コロナ感染拡大で事業継続に影響が出ている中小企業などに最大200万円を給付する「持続化給付金」。申請しても未だに支給されず困っている経営者が大勢おられます。国から769億円で事業を受託したのは、「サービスデザイン推進協議会」という法人ですが、所在地を訪ねても人の気配はなく電話もつながらず、運営実態が不透明でした。
私たち野党の調査によって、なんと受託費の97%、749億円で法人から電通に再委託されていることが判明。さらに、この法人は電通が中心となって設立した法人で、経産省もその設立に関与していた疑惑もあり、2016年度以降、経産省の事業を14件、総額1576億円受託し、そのうち9件が電通など外部に再委託されていたことも明らかになりました。
コロナ禍で苦しむ国民を助けるための制度が、特定の企業の利益のために使われているとすればとんでもないことです。「空前絶後」の国家予算が無駄遣いや利権の温床にならないよう国会としてしっかり監視していく必要があります。
安倍総理はコロナ禍でも米国でのG7サミットに参加する気満々だったそうですが、得意の外遊だけでなく、足元で起こっている疑惑について自ら責任説明を果たして頂きたいです。