先週は首相の外交日程に時間が割かれ、ようやく今週に入り、所信表明に対する代表質問が始まりました。トップバッターの野田佳彦代表は、政治とカネ、物価高、社会保障、外交など、国内外の喫緊課題について高市首相に質しました。
中でも「政治とカネ」の問題は、昨年の衆院選、そして今年7月の参院選で繰り返し有権者が示した最重要テーマです。裏金や不透明な資金の流れを断ち切り、決着をつけることを求める民意は明確です。政治への信頼回復こそ、政策議論を進める前提だと考えます。
野田代表は「企業・団体献金の受け取り先を政党本部と都道府県連に限定し、廃止への一歩を踏み出すべきだ」と具体案を示し、総理の姿勢をただしました。しかし高市首相は、透明性やルール遵守の一般論を述べるにとどまり、受け皿の限定や禁止に明確な賛否を示しませんでした。裏金と不透明な資金の温床を断つ政治資金改革こそ、今国会で決断すべき課題です。
一方、米価の急騰という異常事態に対して、吉田はるみ議員は「生産者へのセーフティネット確保」と「消費者の適正価格確保」の両立を求めました。原因分析が曖昧なまま場当たり的な対応を続ければ、混乱は拡大する一方です。私も先週、地元の若手農家の皆さんと意見交換を行い、生産者と消費者の間のギャップを改めて実感しました。
このギャップを政策で埋め、米の安定生産と家計の安心を両立させるためには、私たちが一貫して訴えてきた戸別所得補償制度の再構築が不可欠です。食料安全保障の根幹である「米」こそ、原因を直視し、構造で支える仕組みに立ち戻るべきだと考えます。
明日から予算委員会が始まります。高市総理から具体的な政策が明確に述べられることを期待します。





