「風立ちぬ」を観て今ある平和と幸せに感謝

8月20日(火)
この夏、「終戦のエンペラー」と共に話題を集めている スタジオジブリの最新作、宮崎駿監督の「風立ちぬ」を観てきました。 主人公はゼロ戦を設計した堀越二郎氏。堀辰雄の小説のプロットを交えながら幻想的なフィクションが散りばめられています。スタジオジブリの真骨頂、美しく繊細な画像にも吸い込まれました。 幼い頃から飛行機に憧れていた堀越青年。技術も資材も乏しいなか少しでも優れた飛行機を作ろうと寝食を忘れて情熱を傾けるひたむきな姿に、感動します。

悲劇の戦闘機、ゼロ戦。当時としては世界最高の空戦能力を誇りながら、戦争末期には特攻機となって、多くの若いパイロットとともに散っていきました。イギリスの名機スピットファイアは母国の空を守った栄光の翼として称えられますが、ゼロ戦が同じように称賛されることはありません。

宮崎監督の反戦主義、平和主義はよく知られています。それは「風立ちぬ」にも貫かれています。同時に、宮崎監督は、堀越青年と彼が作り上げる戦闘機に限りない愛情と尊敬の気持ちを注いでいることがこの映画から伝わってきます。そのメッセージは、堀越青年が海軍の要求に応えようと徹夜を続ける一方、「この国は破裂する…」と呟く姿に凝縮されています。心血を注いで送り出した戦闘機が、再び祖国の大空を舞うことなく尊い命と共に散る運命を受け入れるしかなかったのです。

歴史を一つの価値観だけで判断することはできないと常々思います。私は日本人として、当時なにもかも不足している日本で、あのようなゼロ戦を開発した日本人を誇りに思うものですが、だからといってこの国を滅亡の淵にまで追い詰め、多くの犠牲者を出した戦争を美化する気持ちにはなれないのです。

もう一つ、ゼロ戦に夢中になっている夫を、結核の病床から支え、愛し続けた妻なお子が健気で泣けました。時代が違えば、どんなにか幸せな家庭をもてたか。 今ある平和と幸せを感謝せずにいられません。

新潟友愛連絡会の皆さんが国会見学に来られました。何度か国会に来たことのある人も新しくなった議員会館は初めてで驚いていました。

新潟友愛連絡会の皆さんが国会見学に来られました。何度か国会に来たことのある人も新しくなった議員会館は初めてで驚いていました。

2013年8月20日2 2013年8月20日3

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