6月9日(木)
米大統領選の民主党予備選において、ヒラリー・クリントン氏が代議員の過半数を獲得し、指名を確実にしました。共和党候補があのトランプ氏ですから、何としても11月の本選に勝って、米国史上初の女性大統領になって欲しいと思います。
ドイツのメルケル首相、韓国の朴槿恵大統領、台湾の蔡英文総統など、世界では女性がトップリーダーとして活躍していますが、やはり超大国アメリカの大統領は別格です。クリントン大統領の誕生は、私だけでなく、世界中の女性たちを勇気付けるのではないでしょうか。
クリントン氏はもちろん覚えていないでしょうが、私は一度だけ彼女に会ったことがあります。2010年10月、国連の安全保障理事会で女性・平和・安全に関する公開討論が開催されたとき、外務政務官だった私は日本政府代表としてステートメントを行いました。そのときの米国代表がクリントン国務長官でした。女性に対する暴力の根絶なくして真の平和はない、女性の能力強化こそ平和への近道であると力強く訴える姿に、感銘を受けたのを覚えています。テレビで見るよりもぐんと小柄でしたが、議場では圧倒的なオーラで注目を集めていました。誰に対しても、親切な笑顔で声をかけ、とても気さくな印象でした。立ち話でしたが、私にも、日本政府からこんなに若い女性が来てくれたのね。嬉しいわ!と握手してくれました。最後に「お身体には気を付けて下さいね。」と言うと,ニコッと笑って「あなたもね(You, too!)」。聡明で優しい人だなと思ったものです。
とはいえ、クリントン氏の大統領への道は平坦ではないようです。サンダース上院議員相手にこれだけ苦戦したのを見ると、クリントン氏はあまり選挙に強くないのかもしれません。サンダース氏は7月の全国党大会まで戦うと宣言していますが、いつまでも分裂していたのでは党の体力を奪い、トランプ氏を利するだけです。大義のために、一日も早くまとまっていただきたい。かつてオバマ大統領は予備選で激しく戦ったクリントン氏を敢えて国務長官に任命し、多くの人を驚かせました。そういう度量を見せて欲しいと思います。私が言っても詮ないことですが…。