3月20日(水)
文部科学委員会が開かれ、修学支援法案、学校教育法改正案の2法案について、参考人質疑が行われ、私は立憲民主党・無所属フォーラムを代表し、午前、午後の2度、質問に立ちました。
修学支援法案は、住民非課税世帯等に対し、大学等における修学に係る経済的負担を軽減するため、給付型奨学金や授業料減免の措置を講じる法案です。
安倍総理はこの法案をもって、「高等教育の無償化」と大げさに言いますが、対象者は低所得者世帯(年収380万円未満)に限られているのが実態であり、参考人の方も、「無償化というのは本来、すべての進学者が対象であり、限定されている意味で無償化と言えるのか」と疑問を呈されました。
また、低所得者世帯の進学率は現在4割、この制度を導入することで全世帯の進学率8割まであげると、政府は試算しています。この点についても、立憲会派としてお呼びした小林雅之東大教授は、「進学率には色々な格差が隠れている。都道府県、男女でも違う。女性、地方、低所得者世帯の者が一番、給付型奨学金が必要となる。進学格差の是正が必要だ。」と述べられました。
午後から行われた学校教育法改正案は、18歳人口の減少を見据えた大学の再編等の大学改革を行う法案です。2004年の大学法人化以降、国立大学の基盤経費となる運営費交付金は減らされ続け、青息吐息です。大学に対する財政的支援について、まずお尋ねしたところ、3名の参考人とも、交付金はいわば生活費となる部分であり、安定的な支援が必要と述べられ、国の税金による支出なので、その使い方と成果については、効果が最大限になるようしっかり努力していきたいとお答えになられました。
その他、大学は認証評価機関によって認証評価を受けていますが、学生らに認知されていない現状が改善されるのか、地方の中小規模の私立大学は存亡の危機にあるなかで、生き残っていくためには何を為すべきか、参考人に見解を求めました。
専門家の先生方のご意見を伺い、法案についての理解も深まり、また問題点も明らかとなりましたので、引き続き、政府に対して、しっかりと質していきたいと思います。