4月22日(木)
昨年10月の臨時国会所信表明演説で菅総理は「爆発的な感染は絶対に防ぐ」と高らかに演説し、年明け1月に2度目の緊急事態宣言を発令した際には「一か月後に必ず事態を改善させる」と約束しました。さらには3月21日の宣言解除時「感染拡大を二度と起こしてはならない」と硬い決意を語っています。その言葉、固い決意はいったいどこに行ったのでしょうか。またもや緊急事態宣言発令となれば、ガマンにガマンを重ねてきた国民に、今度はどう申し開きするつもりでしょうか。むしろ以前よりも深刻な事態に陥ってしまったことへの反省をしっかり示して頂きたい。楽観的な甘い見通しを続けてきた菅総理の政治責任は当然厳しく問わねばなりません。
そんな中、国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長が5月17日に来日し、広島市での聖火リレー関連式典に出席される予定とのこと。報道によれば、3回目の緊急事態宣言について「東京オリンピックとは関係がない」との認識を早々示されたそうですが、国民感覚とまったくかけ離れていると思います。
本当に、3ケ月後に菅総理が繰り返し述べてきた「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証」としてオリンピックを開催できるのでしょうか。現状、日本のワクチン接種率は世界の中でも恥ずかしいくらいに遅れており、国民全体の1割にも満たない現状です。到底、オリンピックには間に合いません。
当然のこと、オリンピックの開催については、我が国だけでなく参加予定国の感染状況を踏まえて、冷静に、客観的に判断されるべきであるし、万全の感染症対策が具体的に示されてこそ多くの人に歓迎されるものなのに、そうした事もなくやみくもに開催へと突き進もうとしているIOCバッハ会長や菅総理の言葉や決意はまったく心に響きません。
昨日の文部科学委員会で、この問題について私から丸川大臣に質しましたが、「安全、安心の大会ができるか知恵を出すことが必要だ」と、相変わらず政府の方針を踏襲するだけの答弁でした。がっかりです。