大丈夫か?防衛省
9月15日(火)
安保関連法案をめぐって国会情勢が緊迫しています。歴代法制局長官と元最高裁長官が口を揃えて違憲と断じ、国民の大多数が反対する法案を成立させるわけにはいきません。同時に、激しい憲法論争の陰で、私自身、もしかしたらこれが一番深刻ではないか感じている問題があります。立て続けに起きた防衛省・自衛隊からの機密文書漏洩です。
日本退職者連合の方々から国会請願を受けました。
特に、統合幕僚長が昨年12月の訪米時に米軍幹部と行った会談記録が漏洩したのには唖然としました。制服組トップが安保法案の国会審議見通しを米側に伝達すること自体に、文民統制の観点から問題があることは言うまでもありません。しかし、それ以上に、同盟国との協議の記録が流出するなどということはそもそも絶対あってはならない。米国が日本の情報管理に不信を抱き、機微な情報を提供しなくなるからです。
参議院安保特委員会では公聴会が開かれ、SEALDsで活動する明治学院大学生奥田氏が意見を述べました。(写真向かって右端が奥田氏)
民主党は、安倍政権がゴリ押しする今の安保法案には反対ですが、自衛隊が国防において果たす役割は完全に支持しています。実力組織である自衛隊の活動は、適切な民主的統制の下、秘匿すべきは秘匿するということでないと成り立ちません。それなのに、最も秘匿性の高い日米の協議文書が漏洩するようでは、日米安保の根幹を揺るがし、ひいては日本の平和と安全を損ないかねないと危惧します。このことを安倍政権はどう考えているのでしょうか。
連合主催、安保法案廃案緊急国会前集会が開かれました。挨拶をする枝野幹事長。
安倍総理は繰り返し、安保法案は日米同盟を強化するために必要だと答弁していますが、足元の防衛省・自衛隊から日米同盟を揺るがすようなことが相次いで起こっています。この際、違憲法案はきっぱりと撤回して頂きたい。もう一度、日本の安全保障について超党派で議論し直しましょう。その方が国民の皆様も、そして多くの自衛隊員も、納得するのではないでしょうか。