11月25日(火)
自民党が政権公約を発表しました。消費税の増税延期によって来年度の税収見積りが約1兆5000億円下振れするのにバラ色の文句がズラリ並んでいます。子細に読むと(書いてあることではなく)書いてないことに重大な問題があることが分かります。
まず、消費税増税を待つことなく、子ども・子育て支援、医療・介護などを充実させると書いてあります。しかし、税制抜本改革法では、消費税率を10%にする際に、そのうち約1%をこの分野に当てることになっています。増税が延期されるのなら、財源はどうするのでしょうか?予定している子ども、子育て支援はできるのでしょうか。民主党政権は財源が曖昧だと野党自民党に激しく責められましたから、ここはきちんとご説明頂きたいと思います。
「集団的自衛権」への言及がないのも異様に思います。安倍政権は、歴代自民党政権が憲法上できないとされてきた「集団的自衛権」の行使を、閣議決定だけで容認しました。日本の安全保障が大きく転換されるのですから、逃げずに正面から国民の皆様に信を問うべきでしょう。しかも、これは安倍政権の悲願だと聞いてます。当然、次期通常国会に関連法案を提出するのでしょうからなおさらです。
自民党は、不都合な真実を隠して選挙をしようとしていまさす。上から目線で「この道しかない!」と力み、小さな野党を批判する前に、責任与党としてきちんと説明責任を果たして欲しいと思います。