5月22日(日)
沖縄米軍関係者による残忍な強姦殺人事件。被害者の無念とご遺族の悲しみを思うと、胸が張り裂けそうになります。若い命がなぜ卑劣な犯罪の犠牲にならなくてはならなかったのか。同じ女性として、絶対に許せない事件です。徹底的に真相を究明し、犯人を厳しい法の裁きにかけてもらいたい。同時に、ご遺族の気持ちに寄り添って、丁寧に心のケアをしてあげて欲しいと思います。いま一番辛いのは被害者の家族なのですから。
以前、読んだ本を思い出しています。大城立裕氏の「カクテル・パーティー」という本です。米国統治下の沖縄で、米兵による高校生レイプ事件が起こり、国際親善の欺瞞が暴露されていくストーリーです。
「『間が悪い』。安倍政権内にこんな声があるそうだ。オバマ米大統領の来日が近い時期、という意味だろうが、帰ったあとならば起きてよかったのか。県民感情を逆なでするような見方だ。」日経新聞の社説に書かれた一文に、目を疑いました。
こんな暴言を吐いた人が安倍政権に本当にいるの?もしも、自分の身内がこのような事件に遭っても、同じような感想をもつのですか?沖縄県民感情以前の問題として、悲嘆に暮れるご遺族の気持ちを考えたら、こんな発言は絶対にできないはずです。「間が悪い」と言った人は、政治家以前に人としておかしいと思います。
日米地位協定上、米軍関係者が罪を犯しても、公務中なら日本の司法で裁くことはできません。公務外の犯罪でも、容疑者が基地内にいれば起訴されるまで日本側に身柄を引き渡す必要はありません。今回の事件は地位協定が捜査の壁になっているわけではありませんが、地位協定で守られているという甘えが一部の不埒ものによる犯罪の誘因となっていないのか。厳しく検証し、不断の見直しが必要です。オバマ大統領が来日します。日米同盟の揺るぎない信頼を高らかに宣言するであろう安倍総理には、ぜひオバマ大統領に提起して欲しいと思います。