迫る!農業の正念場

6月25日(木)

迫る!農業の正念場

日本時間25日、米国議会上院で、大統領に貿易促進権限(TPA)を与える法案が再可決されました。これで環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉が妥結に向けて一気に動き出すのではないかと見られています。全品目関税ゼロを原則とするTPP。いよいよ日本農業は正念場となります。

党文部科学部門会議・主権者教育WTでは、東洋大学の林助教から主権者教育のあり方についてお話を伺いました。

党文部科学部門会議・主権者教育WTでは、東洋大学の林助教から主権者教育のあり方についてお話を伺いました。

米国憲法上、通商に関する権限は連邦議会にありますが、TPAを大統領に与えると、議会は大統領が外国政府と合意した自由貿易協定の内容を変更できず、全体を受け入れるか、拒絶するかの二者択一しかなくなります。他国から見れば、米国政府と合意すれば、それが最終合意となる可能性が格段に高まるので、ようやく本音で交渉できるわけです。

TPP交渉を担当する甘利経済再生担当大臣は、TPA法案が発効すれば、直ちに首席交渉官会合が開催され、7月下旬頃には閣僚会合を開いて妥結を目指す考えを示しています。一体どんな内容になるのでしょうか?コメは関税撤廃の例外になるのか?それともTPPの原則に従って関税ゼロに向かってしまうのか?米どころ新潟県民の心配は尽きません。

6.25①

TPPメンバー国間で情報秘匿について合意しているため、情報開示できないと言われていますが、米国では守秘義務の下、与野党問わず連邦議員であれば交渉テキストを閲覧できることになっています。保秘の要請と説明責任とのバランスをとっているわけです。いつぞや西村内閣府副大臣が訪米した際に米国型の制度導入に言及しましたが、大臣に叱られたのか、翌日にはさっさと発言撤回したことがありました。事ここに至っても、まだちゃんとした説明をしない安倍政権。選挙の時の公言はどうなったのか、与党として自民党議員はちゃんと説明すべきです。

TPP交渉は、これから1ヶ月で正念場を迎えます。私は、農業県である新潟のため、日本のため、交渉の行方をウォッチしていくつもりです。

 

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