7月10日(金)
衆議院の安保関連法案を審議する特別委員会でも、新国立競技場の総工費が膨大に膨れ上がった問題が取り上げられました。
安倍総理は「国際コンペの決定は我々が政権に就く前の話だった」と答弁。開き直りもいいところです。麻生副総理兼財務大臣も記者会見で、民主党政権時代のことだ、引き継ぎも受けてない、と発言しました。
またか、という感じです。都合の悪いことは、前の政権、民主党のせい、と責任を放棄するなんて開いた口が塞がりません。2年半余り、最高権力の座にあって、民主党政権で進めたことはけしからんとして、農業者個別補償制度や公立高校の授業料無償化、子ども手当てなど次々に見直し、廃止したのではないですか。新国立競技場の問題だって、おかしいと思うならいち早く見直しできたはず。何でも思い通りにできる数の力をもっているのですから!
この問題は、いったい誰が責任者なのか、文科省なのかJSCなのか、責任の所在が全く不明であり、関係者が責任のなすりあいしているようにしか見えません。7日の有識者会議は、異論や批判もなくすんなり了承されたと報道されていますが、本当にこのまま突き進んで良いのでしょうか。使われるのは国民の税金です。深刻な事態に陥っているのに、最高権力者の総理大臣までが、前政権のせいだと責任転嫁するようでは、お話になりません。到底、国民の理解と支持を得られないでしょう。