「アベノミクスの果実」は幻想だ。

6月29日(水)

2015年度の国の税収が、今年1月時点での見積りから1000億円減少し、約56.3兆円になったと報じられています。円高で法人税収が低迷し、リーマン・ショック以来7年ぶりに、実際の税収が見積もりを下回る事態となりました。イギリスのEU離脱ショックで安全資産とされる円の買入れが世界中で進行しており、円高傾向は続きますから、残念ながら税収はこれからも下振れするでしょう。安倍総理は「アベノミクスの果実」13兆円を社会保障の充実に活用すると連呼していますが、画餅にすぎないことがはっきりしてきました。

辻立ちの風景。

辻立ちの風景。

そもそも「アベノミクスの果実」って一体何ですか? 2016年度の税収見積りと2012年度の税収の差額が21兆円で、消費税を5%から8%に引き上げた増収分8兆円を更に差し引いて、約13兆円がアベノミクスの成果だと言いたいのでしょうが、これって我田引水が過ぎますよ。第一に、2007年度の国の税収は約51兆円で、リーマン・ショックで激しく落ち込みましたが、民主党政権時代を含めて緩やかに回復し、消費増税分を除くと、ようやくリーマン以前の水準に回復したにすぎません。第二に、「アベノミクスの果実」なる13兆円は既に各年度予算に組み込まれており、新たに使える財源ではありません。それでも足りないから、政府は毎年赤字国債を発行してきたわけです。

梅雨空の国会議事堂

梅雨空の国会議事堂

国会の花屋さんの胡蝶蘭。参院選で当選された事務所へと送られるのでしょうか。祈必勝!民進党、並びに野党統一候補の皆さん!

国会の花屋さんの胡蝶蘭。参院選で当選された事務所へと送られるのでしょうか。祈必勝!民進党、並びに野党統一候補の皆さん!

議事堂に咲く花々。

議事堂に咲く花々。

換言すれば、「アベノミクスの果実」なる13兆円というのは算術上の数字に過ぎず、幻想のようなものです。それをあたかも新たな財源であるかのように吹聴し、消費増税しなくとも社会保障を充実できると連呼して回る安倍政権・自民党は、本当に罪深いことをしていると思います。我が党の岡田代表は、①行財政改革を徹底的に進めて恒久財源を作り出し、社会保障を充実させる②それでもなお足らざる部分があれば、最後の手段として赤字国債を使う、と表明しました。岡田代表の方がずっと正直かつ誠実な態度ではありませんか。
2016.6.29①

2016.6.29②


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