「瀬戸際大臣」が招いた国会審議の空費と政策の遅滞

10月27日(金)

山際大志郎経済再生担当大臣が旧統一教会を巡る問題を受け辞任しました。

山際氏は、旧統一教会との関係を問われる度に、「記憶がない」、「資料がない」と繰り返し、写真等の言い逃れできない証拠を突き付けられてから、「報道を見る限り出席したと考えるのが自然だと思う」と人ごとのように後追いで認めるという、全く説明責任を果たそうとせず、国会審議に極めて不誠実な姿勢に終始し、国民の怒りと失笑を買っていましたが、やっと辞任にいたりました。

事実上の更迭といわれていますが、大臣として不適格であることが明白だった山際氏が「瀬戸際」に追い詰められながら大臣の職に居座ることを許し、早々に解任しなかった岸田首相の決断力の欠如が露呈しました。

山際氏は政府が取りまとめようとしている総合経済対策のとりまとめ役でした。現下の状況で最も大事な政策課題である、国民の生活に大打撃を与えている円安・物価高への対応策を含む総合経済対策のとりまとめ役に大臣として不適格だった山際氏を充てていたことは、岸田首相の人事の誤りに他ありません。

辞任の当日に予定されていた、政府の経済財政諮問会議が急遽取りやめになる等、政策の遅滞も招くこととなりました。

貴重な国会審議の時間も空費されてしまいました。

高額献金などの被害防止や救済を図る法整備を担当する大串正樹副大臣が旧統一教会の友好団体と事実上の政策協定を結んでいたことが今頃になって明らかになるなど、自民党の調査がいかにいい加減なものか呆れてしまいます。

これ以上の政策の遅滞と国会審議の空費を招くことがないよう、是非とも、直ちに説明責任を果たして疑念を晴らすか、それができないのであれば、自らけじめをつけていただきたいと思います。

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