野党の責任として政府・与党の暴走を食い止める。

6月8日(木)

政府・与党による余りにも拙速で乱暴な政策・質疑の進め方が目に余ります。

まず、これまで2兆円超もの予算を投下して、岸田首相・河野デジタル相が闇雲に普及促進してきたマイナンバーカードを巡りトラブルが続出しています。

別人の住民票の交付や、マイナポイントの誤付与、別人の口座への給付金受け取り登録、さらにはマイナ保険証に他人の情報が紐づけられていたケースが7000件以上も発覚しました。重大な医療事故につながりかねない、極めて深刻な事態です。

全国保険医団体連合会の調査によると、マイナ保険証を使用できる医療機関の6割でトラブルを経験しており、医療現場に余計な負担・ストレスを与えてしまっています。

7割を超える人がマイナンバーカードの活用に不安を感じるとの世論調査まで出ています。政府は小手先の対策で更なる運用拡大を目指していますが、一度立ち止まり、制度を根本から見直し、国民の信頼を回復することを優先すべきです。

外国人の収容・送還の取り扱いを決める出入国管理法改正案についても、政府が不都合な事実を長期間隠蔽し、事実と異なる答弁・説明を行い、立法根拠が根本から揺らいでいるにもかかわらず、与党は採決を強行しようとしています。

私たちは、政府・与党から提出された法案でも国民生活に資するものであれば当然賛成しています。

実際、令和4年1月から6月まで開会した第208通常国会においては、政府が提出した70本の法案等のうち、約87%の61本の法案等に対して賛成しました。

しかし、多くの国民が不安を感じているマイナンバーカードの拙速な運用拡大や、立法根拠が根本から揺らぎ国会質疑を深めることが不可能となっている入管法の乱暴な強行採決といった、政府・与党の暴挙には反対することが、国民に対する野党としての責務です。

どれだけ、委員会等で問題を指摘し、世論の反対が強くても、採決されてしまえば数で勝る与党の提案が通ってしまいます。野党としての責務を果たすため、最終盤を迎えた国会であらゆる方策を尽くします。

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