3月1日(金)
衆議院予算委員会第1分科会で、能登半島地震への対応について松村防災担当大臣らに対して質問しました。
最初に、被災した新潟市南区にある国の重要文化財「旧笹川家住宅」の修繕について取り上げました。
表座敷や土蔵などは江戸後期に建設されたものですが、表門は安土桃山時代からのものであり、越後時代の屋敷構えとして非常に貴重な文化財です。
子どもたちの郷土学習の場として活用されたり、季節ごとのイベントが住民参加の形で開催されたりするなど、地域の発展・交流にとっても非常に重要な役割を果たしていましたが、地震によって、土蔵の漆喰の壁に亀裂・剥落が発生し、壁紙の破損や建具のゆがみ・脱落も生じました。
文化庁に対して、国の支援策と今後のスケジュールを確認したうえで、ぜひ新潟市とよく連携し、できる限りバックアップしてほしいとお願いしました。
次に、罹災証明書の発行について、被災者の声の中で、一番多く聞くのが、罹災証明書の交付が非常に遅いという不満です。
罹災証明書が交付されないと、どのような支援メニューをどれだけ受けられるか分からず、生活再建に向けた見通しが立ちません。
罹災証明書の交付状況は、2月26日の取りまとめで、申請数の66%に罹災証明書が交付されましたが、1月末の段階では、24%しか交付されておらず、遅れに遅れていました。
なぜ時間がかかったのかよく検証し、更なる簡素化に向けて改善を求めました。
さらに、高齢者がいる世帯などを対象に最大300万円を支給する新たな交付金制度が石川県能登地域の6市町のみを対象とし、新潟県・富山県は対象外としていることはおかしい。同一の災害の中で被災された方々への支援は同じであるべきと方針の見直しを求めましたが、残念ながら松村防災担当大臣は応じられませんでした。
使い勝手が良く、被災県から設置を求める声が出ている「復興基金」についても、創設を約束してほしいと求めましたが、明言されませんでした。
「液状化は繰り返す」と専門家が指摘しているとおり、中長期的な支援が必要であり、今後も国会審議を通じて、地元の声を、被災者の思いを代弁していきたいと思います。