5月26日(木)
世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数(2015年)によると、日本は総合点で145か国のうち101位。個別指標を見ると、男性との賃金格差が大きいため経済では106位。女性議員が少ないため政治では104位。とても残念なことですが、世界的に見ると日本は女性が最も輝いていない国の一つです。保育士の約95%が女性だから保育士の給与は女性平均を目指そうという目標を堂々と掲げ、「一億総活躍」と胸を張っている人達が政権を担っているのですから、仕方がないのかもしれません。
女性の社会進出が遅れている日本において、女性は社会的少数派(マイノリティ)です。女性はマイノリティとして、他の社会的弱者が直面する貧困、格差、差別といった問題に共感できる立場にある。同時に、全人口の半分を占めるのですから、民主的プロセスに訴えることで、貧困、格差、差別を解消するために力を発揮することができる。私が女性はもっと政治家になるべきだと考える最大の理由は、この点にあります。もちろん女性の中にも、保守的で、頑迷で、弱者の苦しみなど全く理解できない人達がいるのも事実なので、女性なら誰でもよいというわけではありませんが。
「ガラスの天井」(glass ceiling)という言葉があります。女性の社会進出が進んだアメリカでは管理職の4割を女性が占めていますが、トップには殆どいません。男性社会の見えない差別、「ガラスの天井」に阻まれた経験を多くの優秀な女性達が語っています。アメリカですらこうなのですから、日本の政治を変えようと思ったら、相当思い切ったことをしないと何も変わらないでしょう。そうした観点から、私は女性の国会議員を増やすため枠(クォータ)を導入することに賛成ですし、信念をもってきちんと仕事をする女性議員が増えて欲しいと思っています。