6月13日(土)
日本年金機構から125万件もの年金情報が流出した事件に関して、ついに大変な事態が起こりました。
お年寄りを狙い撃ちにして、300万円もの大金を詐取する悪質な事件が発生してしまったのです。
日本年金機構からのお詫び状には「また改めて連絡します」と書いてあるのですから、「日本年金機構です」と電話がかかって来れば、信じてしまう方もいるでしょう。
悪いのが犯人であるのは当然ですが、年金機構は想像力が欠如しています。
私たち民主党は、12日、厚生労働委員会における労働者派遣法改正法案の審議を拒否しました。
漏れた年金情報問題を、有識者検証委員会に丸投げし、派遣労働者を苦しめる天下の悪法の採決を与党が数の力で強行しようとしたからです。
しかし、委員会に出席した安倍総理が、漏れた年金情報について「この問題に与党も野党もない」と答弁したのには呆れてしまいました。
いつも「政治は結果だ」と豪語しておられたのに、都合が悪いことについては野党と共同責任ですか?なんというご都合主義。
まずは、責任政党である政府、与党が当然にして責任を負うべきです。
年金情報の流出は安倍政権の失策です。
内閣官房が異常を指摘しながら無策のまま放置されていたのですから、サイバーセキュリティーという国家の基本が機能不全を起こしていたということです。
この点が問題の本質です。それを国会で徹底的に審議する前に、なぜ派遣法改悪を優先するのか?全く理解できません。
さらに言えば、遠い中東のホルムズ海峡で集団的自衛権を行使できるようにする前に、もっとやることが足元にあるでしょう。優先順位を間違えています。
安倍政権は漏れた年金情報問題を隠蔽しようとしているのかもしれません。
このままでは、第二、第三の詐欺事件が発生しかねません。
私たち民主党は、国会の場で徹底的に追及し、安倍政権に対して迅速かつ責任ある対応を求めていきます。