いい加減な「第三者の目」

6月17日(金)

東京電力の第三者委員会が、福島第一原発の事故に関する報告書を発表しました。舛添都知事の第三者委は、舛添知事だけから話を聞いて、裏付けのためのヒアリングも行わず「不適切だが、違法でない」を連発し、都民・国民の怒りと失笑を買いましたが、東電の第三者委もそれに勝るとも劣らない酷さです。この第三者委員会の委員が、舛添都知事問題を担当した弁護士だというのも、偶然なのでしょうか。当時の清水社長が官邸の指示と称して炉心溶融という言葉を使うなと指示していたと言うけれど、官房長官だった枝野幹事長はきっぱりと否定しています。枝野さんから直接話を聞かずして、何でそんなことが言えるのでしょうか。

三条市国際交流協会主催の特別基調講演会に参加しました。

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東電の第三者委は、清水社長らにヒアリングを行ったものの、官邸の誰からどのような指示を受けたかは解明できなかったとも発表しています。そんな指示はなかったのだから当たり前ですが、重大な問題は、解明できなかったものを断定的に公表したことです。こんな調査の「イロハのイ」に反するようなことをした理由は、一体何なのでしょうか? もし、参議院選挙を睨んだ政治的思惑であるならば、東京電力が昔と全く変わっておらず、癒着と隠蔽という深刻な病理に今なお蝕まれていることを意味します。とても看過できる問題ではありません。

舞の海さん、相撲の歴史を分かりやすく解説され、ユーモアあふれるスピーチに拍手が止みませんでした。

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福島第一原発の放射能汚染水の流出を止めるため、安倍政権は約345億円もの税金を投じて凍土遮水壁を作ることにしましたが、効果が上がっていません。凍らない凍土壁に原子力規制委員会が「『すだれ』じゃないか!」と東電側を怒鳴りつけたとも報じられています。安全リスクを抱え、巨額の税金を投入しながら、なぜ凍土壁を推進するのか。失敗したら誰が責任をとるのか。東京電力は、帰還を望む福島の方々の気持ちを第一に考えて、山積する問題に真摯に取り組んで下さい。組織防衛にうつつを抜かしている暇などないはずです。

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