抜け穴・先送りの政治資金規正法改正案

6月7日(金)

政治資金規正法改正案が衆議院を通過しました。

自民党の裏金問題によって失墜した国民の政治への信頼を回復させるための改正案だったはずが、抜け穴・先送りだらけで話にならないような内容のものでしかありません。

自民党の言う「いわゆる連座制」は「会計責任者にだまされた」と主張すれば議員は責任を問われない可能性があり、政治資金パーティーの公開基準は1回につき「20万円超」から「5万円超」に引き下げられましたが、パーティーの回数を増やすという抜け穴があります。

また、使途が公開されずに政党から議員個人に支出されてきた政策活動費の公開方法や政治資金を監督する第三者機関のあり方などについては成立後に検討すると先送りする形で法案の附則に盛り込みました。

1994年の政治資金規正法改正で5年後に見直すと明記された企業・団体献金の見直しは今回の改正案で全く手つかずであり、今回附則で盛り込まれた項目も果たして実現されるかも怪しいものです。

さらになんと法案の採決直前まで岸田首相は本会議場に姿を見せませんでした。

採決前に行われた与野党の討論に耳を傾けようともしなかった姿勢は、首相に政治改革のやる気が全くなく、「火の玉になって国民の信頼を回復する」との発言がやはり嘘八百であったことを改めて明らかにしました。

6月23日の通常国会の会期末まで半月程となり、いよいよ最終盤となりました。岸田首相になって初となる党首討論も予定されています。

気を引き締めて政府・与党と対峙していきます。

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