8月26日(水)
大企業の業績は最高水準なのに、額に汗して働く一般国民、とりわけ地方の人々は一向に豊かさを感じられない。株価頼りのアベノミクスの深刻な矛盾が、いよいよ吹き出てきました。
今月17日に内閣府が発表した今年の第二四半期の実質GDP成長率は前期比年率マイナス1.6%と、一転してマイナス成長。GDPの6割を占める個人消費は、前期と比べて0.8%減りました。その後21日、厚生労働省は6月の実質賃金指数が前年同月比で3.0%減少したと発表しました。簡単に言えば、家計は、収入が減っているので出費を抑える倹約状態にあるということです。このままで健全な経済成長が可能なはずがありません。
安倍政権の支持率に直結すると言われる株価も、この一週間、物凄い乱高下に見舞われています。一時的にせよ、日経平均が一週間で1000円以上も暴落したのは異常であり、株価が実体経済から乖離していることを白日の下に晒しました。今の株価は、過剰な金融緩和によってもたらされたマネーゲームの産物なのです。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は今や年金資金の約半分を内外株式で運用していますが、こんなに簡単に株価が暴落するのを見ると、私達の大切な年金への影響も心配です。
私はアベノミクスは「アベノリスク」だと一貫して主張してきました。株を買い支えて大企業を優遇する経済政策は、もはや限界を通り越して、明白にマイナスです。一刻も早く国民目線に立って、家計と地方を重視する政策に転換すべきではないでしょうか。